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岩田榮吉の作品

 作品点描(21)
  「王様」(その1)


岩田の「王様(あるいは公爵、以下ではそれらを一括して「王様」と書きます。)」は、豪奢な縁飾りのついた赤いジュストコール(コート)、ジレ(ベスト)にキュロット(半ズボン)、頭に大きな羽飾りのトリコルヌ(三角帽子)をかぶった人形で、17~18世紀フランスの王様王子様ファッションです。

「王様」は、ピエロやアルルカンなどの「道化」といわば対極の存在です。「道化」が権威権力とはほぼ無縁で、ときに現実離れした世界へ行ってしまうのに比べ、「王様」は現実の世界で権威権力を揮い、画家はじめ芸術家のパトロンとなり文化の推進力となりますが、ときに知ったかぶりやわがまま、果ては強権の発動で様々な摩擦あつれきの源となります。

中世までフランス(フランドルを含めて)はヨーロッパの「いなか」にすぎませんでしたが、ルネサンス以降急速に文化面にも力を発揮し始めます。それを主導したのは、レオナルド・ダ・ヴィンチをフランスに招聘したフランソワ1世などの強力な王権でした。「王様」は芸術を権力の補強に利用しながらも、その真価を理解していたのです。


《王様と酒壺》 1980年
《王様と酒壺》 1980年


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